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受け継いでゆく

おばあさまから譲られたという金の指輪。
結婚を機にエンゲージリングに作り直させていただきました。




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ダイヤモンドを丁寧に取り外して地金の方は熔解して再利用。

同時にオーダーいただいた結婚指輪とフィットするように作りました。
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孫を思うおばあさまの気持ちがこもった素敵なリングになりました。

当店ではオーダーいただいた方が持ち込まれたジュエリーについては
地金の再利用や下取りをさせていただいています。
下取りに関しては分析をした上で制作費から相殺させていただいています。
買取店ではそのまま出してしまう宝石も、丁寧に取り外してお返しします。
もちろん地金も宝石も、新たなジュエリーに使えます。
(再利用に適している場合に限りますが)

デザインが古かったりサイズが合わなくて使えない、
でもそのジュエリーに想いがあるようなときぜひご相談ください。
渡す人、受け継ぐ人の気持ちを大事にリフォームさせていただきます。
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  by studio_argento | 2016-04-25 12:57 | ブライダル | Comments(0)

Time Flies

早いもので気がつけば今年もあと10日余り。
年々時の過ぎゆく速さが加速しているような感じがするのですが、
今年はことさら早かったような気がします。 

今日ご紹介するのは結婚10周年を記念したリングが2種類。
2点をオーダー下さった方たちも、きっとこの10年があっという間だったことでしょうね。

まずはこちら
ご主人の好きなイタリア車を、お子様も含めたご家族で楽しんでらっしゃる素敵なご家族。
そのご主人が結婚10年を記念して、と奥様のためにオーダーしてくださって
私がデザインのご提案をして作ったリングです。
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何も言わなくてもここをご覧の皆さんにはすぐ判りますよね。
ご主人の愛車のひとつ、アルファロメオのマークにある大蛇のモチーフをリングに仕立てました。
冠の部分はリングから出っ張る形に。大蛇にのまれる人のデザインをアメジストで表現。

10周年ということでひとひねり。 
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アメジストを「ゼロ」に見立てて、その左に「1」を表わし、10周年を祝うものに。
表面に出っ張りのない形にしましたので普段使いしやすいものになっています。

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内側には結婚10年を祝う言葉を刻印。 お約束の四つ葉も入っています。




次はこちら。
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ギリシャ数字で10を表わすⅩを、2本のリングにまたがる形に表現しました。
周囲は艶消し仕上げで、端に留めたダイヤの輝きを引き立てています。
内側にはそれぞれの生まれ月の星座のマークをレーザー彫刻f0179073_13484722.jpgf0179073_1349110.jpg
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2人のイニシャルをその両脇に配置しています。



このリングはご主人のお母様が使わなくなったジュエリーをばらして
プラチナ地金とダイヤモンドを再利用したものです。f0179073_13493679.jpgf0179073_13494766.jpg
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結果、使用した地金は再利用分で賄うことができました。

さらに大粒のダイヤモンドがありましたので、それはペンダントトップにリフォーム。
こちらも地金は再利用分で賄えました。
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それでもプラチナが残りましたので、それは下取りという形で制作費のほうから差し引き。
お支払いいただく金額はかなり抑えることが可能になりました。
(余った粒ダイヤはお返ししました)
デザインの相談の段階からお母様にもご来店いただき、リフォームの過程を見ていただけましたのでお二人だけでなく、お母様にも喜んでいただけた様子でした。



どちらのリングも伴侶や家族を想う気持ちが表れた、気持ち良い仕事でしたね。
これから先の10年も仲良くお過ごしください。
きっと今までの10年よりずっと早く過ぎて行くでしょうから。 


私も明後日はまたひとつ歳を取ることになります。 
もう何歳かなんて考えたくないような歳になります。 笑)  
でも「今日という日は自分の人生の中で一番若い瞬間」です。
日々あっという間に過ぎ去ってしまいますが、一人でも多く幸せな笑顔を見られるよう、
まだまだ若輩者として努力しないといけないですね。
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  by studio_argento | 2012-12-19 14:00 | ジュエリー | Comments(2)

エタニティ

エタニティリングと呼ばれる指輪があります。
おもにブライダルリングに見られるものですが、
指輪の表面にダイヤモンドがぐるりと一周留められているものです。
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                                   画像はWebで拾ってきたものです

始めも終わりもない、その留め方が永遠を思わせるということから
その名がついたのだと思います。

一般的に店頭に並んでいる既成品は、一度金属で原型を作り、
それをもとにゴム型などを製作して複製しているものがほとんどです。
各サイズを製作しておいて、お客様の指に合うものを探すのが普通ですね。
手のひら側にはダイヤを留めずにサイズ直しに対応しているものもあるようです。

しかし、オーダーメイドでこれを作るには、指のサイズから指輪の外周を計算して
そこに隙間なく留められるサイズのダイヤモンドを選択、それを留める「座」の部分を
一周作りこまなければならないので制作はなかなかに大変な作業になります。
また、その形状から完成後のサイズ直しができないので
サイズ計測にはかなりの神経を使います。

その分、出来上がりのフィット感は他にないものになりますね。
(普段使いという観点からはあまりおすすめしないのですが 笑)

でも、ダイヤモンドを並べたものだけがエタニティリングというわけではないのでは?
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このリングは奥様がお持ちだった立て爪のリングをリフォームしたものです。
かなり大ぶりなダイヤモンドでしたから立て爪の部分の高さも相当あり
おそらく特別なお出かけの時ぐらいにしか使えなかったと思います。

今回、爪が引っ掛からないようにというご希望と、お好みのデザインの画像をいただいて
基本的な形はすぐに決まりました。

そこにご主人のご希望で「四つ葉」のデザインを入れることになりました。
思いついたのが「エタニティ」。 つまり四つ葉をぐるりと一周表面に刻み込むことです。
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平面でしたらレーザー加工で彫ることもできるのですが、リングの表面がかまぼこ型に
出っ張っているので難しそうです。

結局刻印を特注してひとつずつ手打ちすることに。
といってもきれいに割りつけることも含めて曲面への刻印は相当難しい。 
かなり苦労して一周8個の四つ葉を刻印しました。

生えている茎の向きは4方向すべての向きで2セット。
ぐるりと取り巻いた、様々な向きの四つ葉が「エタニティ」とか「ユニバーサル」といった言葉を
連想させるリングになりましたね。

あ、ここをご覧のほとんどの方はもうおわかりでしょうが、ご主人は生粋のアルファロメオ好き。 
昔からアルファロメオのフェンダーに貼られてきた幸運のシンボル、そこからのモチーフです。
奥様への愛とアルファロメオへの情熱が宇宙に満ちて永遠に続きますように。





ウチの工房では四つ葉のモチーフの作品のオーダーが多いんですよね。
なんでかな? 笑)
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  by studio_argento | 2012-09-15 15:44 | ジュエリー | Comments(0)

加工硬化

塑性という言葉はあまり耳なじみがないかもしれませんね。
外部から力を加えたときに物質が変形し、その変形が力を取り除いた後も
永久ひずみとして物質に残るような性質のことを言います。
粘土に指を押し付けたときのような感じです。

ジュエリーに使われる金属はこの塑性を利用して加工、形作られていきます。
工業的に言うと、鍛造、圧延、転造、プレス、曲げ加工などといったところでしょうか。

そういった塑性加工を金属に対して行うと、金属の結晶の境界にすべり面が生じ、
その抵抗が大きくなってまた次のすべり面を生じるという動きが起きます。
その結果全体の抵抗が増して材料が硬くなります。
これを「加工硬化」といいます。
針金を一点で何度も曲げていると硬くなって折れますよね。 あれがそうです。

ジュエリーの制作時も、地金が硬くなって作業しにくくなることがあります。
そういう時には地金を加熱し、再結晶させることですべり面を減少させてまた柔らかくします。
これを「焼きなまし」といいます。

しかし、なまったままでジュエリーを仕上げてしまうと、塑性変形をおこしやすくなります。
つまり傷がついたり変形したりしやすくなるのですね。
そこで加工時にはある程度加工硬化した状態で仕上がるよう
焼きなましのタイミングを考えます。
また、地金表面を固い金属棒で擦ることにより、表面の硬度を上げたりします。


そうはいっても、限界を超えた力が加わると変形はしてしまうものです。
特にプラチナ合金は金合金ほどには「弾性」がないので長年指にはめていたリングが
指の形になじんでしまったりすることもあります。

一時的に大きな力が加わって変形すると、
変形量が少なければ元の形に戻すこともできますが、
あまりに大きな変形量で、留めていた宝石が外れてしまったりするとそれも難しくなります。

そういう場合には宝石を取り外して地金部分を再制作することで
ジュエリーを蘇らせることもできます。
このリングも大きく変形してしまったものからダイヤモンドを取り外して作り直したものです。
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ある程度「加工硬化」はさせてありますし、リング部分の厚さも取っておきましたので
今度は簡単には変形しないと思うのですが。


デザインと強度のバランスは難しいところです。
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  by studio_argento | 2012-02-17 18:33 | ジュエリー | Comments(4)

ハートシェイプ

宝石というのは基本的に天然の鉱物ですから、産出されたときの形は様々です。
それぞれ特徴的な結晶構造を見せることが多いのですが、
そのままの形ではその大きさも含めジュエリーとしては使いにくいものです。
そこでその原石を研磨して形を整えて使うことになります。
この工程をカッティングといいます。

カッティングはかなり昔から宝石に施されてきたものですが、その技術は日々進歩しています。
ダイヤモンドに関して言えば、ローズカットと呼ばれる古いものから、現在でもよくつかわれているラウンドブリリアントカットへと進化。 今ではその精度も非常に高くなり、宝石鑑定書には
カットのクオリティを示す別項目も作られたりしています。
(ハート&キューピットなどと呼ばれています)

また、形状も正面(上)から見て円形のラウンドカットのほかに楕円形のオーバルカット、
四角形のスクエアカット、長方形のバゲットカット、船型のマーキーズカット、
涙型のティアドロップカットなどスタンダードなものでもかなりの種類があります。

それ以外にも自由な発想でカッティングをする人たちもいてドイツの
イーダオーバーシュタインなどにはそうしたアーティスティックな作家さんもいるようです。

さて、今回ご紹介するのは、これもスタンダードなカッティングのひとつ、
ハートシェイプの石を使ったリフォームです。

ご結婚が近いという新郎から、そのお母様から託された
ルビー(と思われる宝石)のリングのリフォームを承りました。

デザインは出来るだけシンプルに。 ちょっとクラシカルな雰囲気でとご希望でしたので
古いリングから宝石をすべて取り外して
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このような形で仕上げました。
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リング部分の断面形を四角形に作り、古いリングから取り外したメレダイヤを再利用して
両脇に並べて留めました。

甘いモチーフとして定番のハート型ではありますが、やはりリング部のデザインによっては
若い女性には向かないものもあります。
リフォームすることでまた新たな価値が生まれますね。

新婦となる女性には内緒で制作したこのリング、
彼の想いも込められた素敵なプレゼントになりました。
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  by studio_argento | 2012-01-27 13:45 | ジュエリー | Comments(0)

べゼル

また2輪ネタかと思った人もいませんか?
「ベゼル」です。 「べベル」じゃないですよ。 笑)

ベゼルと聞いて普通思い浮かべるのはコレでしょうね。(時計好きだけかな?)
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あるものを取り巻くバンド状のものの呼称のようです。



日本語で言うと「覆輪」。
甲冑や刀剣の縁を包んで傷みを防止するための金属の帯です。
彫りなどの装飾がされていることが多いですね。
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鉄地銀覆輪菊図鐔

他にも着物の袖口や植物にその名を使われるようです。
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富貴欄 織姫覆輪




さて、ここでいうベゼルは地金に宝石を留める方法を言います。
宝石のセッティング方法にはさまざまなものがありますが、ベゼルセッティング
あるいは覆輪留めというのは宝石の周りをバンド状の地金で取り巻いて、
その縁を宝石の上に倒しこんで「かしめる」留め方です。

利点としては
 全周を地金で取り巻くのでもろい石が欠けるのを防げる
 爪がないので小さな出っ張りがなく引っかかりにくい
欠点としては
 石の上に地金が被さるので石が小さく見えてしまう

といった特徴があります。

さて、先日書いたダイヤモンドのリフォームですが、お客様のご要望が
「出っ張りが少なくて引っかからない、普段使いやすいリング」
とのことでしたので今回は覆輪留めでデザインを考えました。
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大きいほうのダイヤは1カラット以上ありますので、その大きさを大事にして
石に被さる地金を極力少なく仕上げました。
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ダイヤの配置にリズム感を持たせ、どちらを上にしても面白いデザインに。 細い腕も特徴です。

当初のリングでは「いらな~い」と言っていたというお客様のお嬢様も
これならきっと欲しがってくれることでしょう。
リフォームは宝石が受け継がれていくお手伝いにもなると思いますね。





そうそう、覆輪といえば、LeMansの鍵にお守りを付けました。
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2輪の大先輩で鳥取に住むグッチマニア、Mさんからいただいたコイン。
シルバーでベゼルを作ってキーホルダーに通しました。
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 バイカーの聖地、マン島のコインですからきっと護ってくれることでしょう。





あ、結局2輪ネタになってしまった・・・・汗)
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  by studio_argento | 2011-08-11 13:54 | ジュエリー | Comments(17)

ティファニーセッティング

ティファニーセッティングとは、ティファニー社が1個石ダイヤモンドを最も美しく魅せる方法として
1886年に6本の立爪のセッティングとして開発した石留め法です。
ダイヤモンドが持ち上げられているため、光があらゆる方向から入り、
輝きがより強く引き出されています。
現在では婚約指輪(エンゲージリング)の代表的な石留め法の名称のひとつとなっています。
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ただ、私が思うにこのデザインはあくまでパーティーなどへの『おでかけ用』なのではないかと。

その証拠にお客様が持ち込むダイヤのリフォームの多くがこのタイプのリングで、
その理由が「普段使えないから」というものがほとんどだからです。

もちろんティファニーセッティングやそのバリエーションのセッティングは 
ダイヤの良さを最大限に発揮する素晴らしいデザインですし
それを贈った人の気持ちもうつくしいものであったとは思いますが
どんなに素晴らしいリングもライフスタイルに合わないものではそれこそ宝のもちぐされですね。

今回もそんな立爪のリングのリフォームのご依頼をいただきました。
1カラットと0・22カラットのふたつをひとつに合わせて作り直しです。
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お客様がはずしたくなくなるようなデザインを考えないといけないですね。
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  by studio_argento | 2011-07-12 18:29 | ジュエリー | Comments(2)

Lotus

予想外に早い梅雨入りで、旧車&バイク好きには残念なシーズンになってしまいましたね。
早く梅雨明けするか、雨の日の少ない梅雨になってくれるといいなと思うのは勝手でしょうか?

さて、桜の後は一気に花のシーズンですが、これから咲く花の中に蓮(Lotus)があります。
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蓮の花と言えば泥水の中から生まれて来て美しい花を咲かせるところや
その葉が水に濡れない(ロータス効果と言うそうです)から 
ヒンドゥー教では俗世の欲にまみれず清らかに生きることの象徴のようにとらえられ
そのイメージは仏教にも引き継がれ、仏の知恵や慈悲を象徴するものとして
仏像(如来像)の台座に蓮華台として使われたりしています。
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スリランカで採れるサファイアの中に蓮の花を想わせる美しいオレンジがかったものがあります。
(コランダムと言う鉱物の中で赤いものをルビー、それ以外をサファイアと呼びます)
これはパパラチアサファイアと呼ばれ、サファイアの中でも特に人気が高いものです。
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(pcモニターではその色は再現できないでしょうね。美しい色の宝石です)
このパパラチアという言葉、もともとは 「パルマラージャー」 というサンスクリット語で
その意味は 「王の花」 です。(マハラジャのラジャですね)
まさに天上界に咲く花をイメージした宝石ですね。




さて、今回の作品はそのパパラチアサファイアを使ったものではなく
蓮の花のカタチのほうをデザインしたゴールドのリングです。
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もともと旅先で買った思い出深いルビーを使い当店で製作したリングがアクシデントで壊れてしまい(奇跡的に石は助かったのですが)今回そのリングに使っていたメレダイヤを使用してのリフォームとなりました。
デザインはお客様からのいわゆる「持ち込み」です。(雑誌の切り抜きでした)
ただ、それをコピーするのではなく、指のサイズやダイヤの大きさに合わせてバランスを取りなおして、お客様に似合うよう、またイメージに近くなるよう何度か打ち合わせやワックスモデルでの検討をして製作しました。
出来上がりは充分満足いただけたようです。

今回のデザインはヨーロッパのもののようでした。
蓮の花は西洋の人にとって神秘的な花なのでしょうね。



このブログをご覧いただいている方の多くは蓮と聞くとあの「LOTUS」を思い出すでしょうね。
アンドリュー・ブルース・コーリン・チャップマンが起こした自動車&レースカーメーカーです。
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(よく見るとエンブレムに彼のイニシャルがすべて入っていますね。)
彼が自分の作る車にLOTUSと名付けたのは東洋思想があったからとか
奥様のあだ名がそうであったとか言われていますね。
でもヨーロッパにも蓮の花に関する話があって
ギリシア神話では「その実を食べると世の苦労を忘れる」架空の花だそうです。
もしかしたらチャップマンは彼の作る車が乗る人にとっての「蓮の実」になってほしかったのかもしれませんね。
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  by studio_argento | 2011-06-01 14:48 | ジュエリー | Comments(4)

カスタマイズ

クルマやバイクを好きな人にとって「カスタマイズ」という言葉はもう馴染みがあるものと思います。

メーカーから出荷されたクルマやバイクを好みにドレスアップや改造することで(もちろん違法にならないように)世界に1台の自分のマシンを作りだそうとすることを言います。

「カフェレーサー」などと呼ばれるスタイルは今でもちょっと旧い欧州車やクラシックスタイルのバイクに人気がありますし、トコロさんの世田谷ガレージなどで紹介されるアメリカンスタイルのカスタムもまたポピュラーですね。

さて、今回はシルバーアクセサリーのカスタムと言える仕事をご紹介しましょう。
お客様のご主人は今山梨県甲府市に単身赴任中。
甲府と言えば宝飾産業の街。 
もともと宝石が好きなその方はそこでご主人用にとラウンドカットされた水晶を買い求められました。
その水晶は、かなり昔にカットされたもので、戦中は難を避けるため土中に埋められ終戦後に掘り起こされたものだとのこと。 少なくとも80年以上前にカットされたもののようです。

その水晶と市販のリングを持ってご来店されたお客様のご希望は
デザインが気に入っているそのリングの石をはずして水晶を入れてほしいというものでした。
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まずは「覆輪」と呼ばれる部分を切ってムーンストーンを取りはずし
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石が納まっていた「石座」の部分を削り落します
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削った跡はきれいに仕上げておきます
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ロストワックス法で製作することにしたので、ワックスで水晶の石座を作ります
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石が納まることを確認して
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シルバーで鋳造します
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これを元のリングに入るよう調整して
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磨いて仕上げた後リングとロウ付けします。 
水晶を元のリングと同じように覆輪留めで留めて完成です
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もともとそうであったかのようにリングのデザインに溶け込みました。
奥様の思いや、長い歴史を持つこの石のパワーがご主人に伝わるように、水晶のキューレット(下の尖った部分)がかすかに指に触れるようにしてあります。
もちろん痛くない程度にですが。

リフォームのご依頼をいただくとき、多くは石を再利用して地金部分は新たに作り直します。
そういう意味では元のリングをベースに作り替えた今回のご依頼はカスタマイズと呼べるのではないかと思うのです。
地金の種類や処理方法によっては不可能な場合もありますし、多少のリスクを覚悟していただく場合もありますが、アクセサリーのカスタマイズというのも面白いのではないでしょうか。
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  by studio_argento | 2010-03-25 14:41 | シルバーアクセサリー | Comments(2)

スタールビーのリング  形見の品

関西にお住まいのお客様からご依頼をいただいたリフォームです。

お送りいただいたのは古いメンズリング
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印台型と呼ばれる大きなリングにピンクのカボッションカットの石が留まっています。
この石、蛍光灯下ではわかりませんが、太陽光を当てると6条の光が輝きます。
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これはアステリズム効果と呼ばれるもので、内部にルチルなどの針状結晶を含む鉱物にあらわれる特徴ですが、この石のように細く、はっきりと、しかも中央に表れるというのはそう多くはないものです。

石の色から推測してスリランカ産のスタールビーではないかと思ったのですが、
今回はそれを鑑別機関に送って鑑別することはしませんでした。
なぜなら今回のリングはお客様のご主人のおじい様の形見だったからです。

ホワイトゴールドの地金部分は下取りをさせていただくことにして
新たにご主人のためにリングを製作することになりました。
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ご希望のデザインをお聞きしてスケッチをメールで見ていただき
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ワックスで原型を製作して
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仕上がりのイメージがわかりやすいように銀色に塗装して写真を見ていただきました
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OKをいただいて完成したのがこちら
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プラチナを贅沢にに使った存在感のあるリングです。

そのままでは使いにくかった形見の品もリフォームすることで
身につけることができて喜んでいただけたようです。
ちなみにこれは奥様からご主人へのお誕生日のプレゼント。
素晴らしいですね。

それにしてもこんなリングきれいな石のリングをつけていらっしゃったおじい様も
かなりお洒落な方だったのでしょうね。
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  by studio_argento | 2010-01-20 14:56 | ジュエリー | Comments(0)

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