ちいさなお客様
2月半ばのある日曜日にはるばる大阪からちいさなお客様がおみえになりました。
小学生の彼のご希望はお母様へのプレゼントのリング。
実は少し前にお父様から、お誕生日と結婚記念日のお祝いに息子さんがお母様(奥様)にプレゼントをするというので力を貸してやってほしいとメールをいただいていて、この日父子でご来店いただいたのでした。
お父様(と言っても私より年下ですが 汗)は大阪でカフェを営業しておられるのですが、イタリア車好きのそのブログは以前から拝見していて、一度おじゃましてみたいと思っていたところでした。
(奈良の帰りに寄ろうと思ったのですが・・・)
車談義になるのを我慢しながら、息子さんとプレゼントするリングのデザインについてお話をしました。
出来るだけわかりやすく、簡単なスケッチを描きながらご相談して決めていただきました。
それを元に製作したのですが、その過程を依頼主さんにも見ていただくことにしましょう。
まず、デザインから製作方法を決定します。
今回はワックスで原型を作ってそれを金属に置き換える、ロストワックス法で作ることにしました。
チューブ状のワックスを鋸で切り出します。 希望のサイズになるようにリーマーという工具でその内側を削ります。 サイズは10号、ゲージに入れて確認します。 横の面をヤスリで削って平らにし 余分な厚みも鋸でカットしてそのあとヤスリや彫刻刀で形を整えていきます サンドペーパーで表面をきれいにしておきます。
次は指輪の上に乗る部分。ワックスをカットして正方形を作り、
ガイドになる線を入れて彫刻刀で少しづつ削っていきます。 形が決まったらふっくらした感じを出すように凹みや丸みをつけていきます。 リングの部分に乗せてバランスを見ます。
先にリング部分を作ったのは全体の大きさのバランスを確認しながら作りたかったからです。 OKだったので指輪とくっつく部分を四角くのこして四つ葉の裏側を削って薄くします。 ここも何度もリングに乗せてみてバランスを確認しながら削ります。 リングも四つ葉も出来上がったので次は言葉を彫りこみます。 サインペンで下書きをして、リングの内側にはひらがなで「おかあさんへ」と息子さんのお名前。 四つ葉の裏側にはそれぞれのお名前をローマ字で彫りこみました。 彫りこんだらいよいよリングと四つ葉をドッキング。熱でとかしたワックスを流し込んでくっつけます。 そして最後にお父様のご希望で、四つ葉に茎をつけます。 茎は指輪になったときに何かに引っかからないように端をリングにつなげておきます。 これでワックス原型の出来上がり。 これを耐熱性の石膏型に埋め込んで 固まったら電気炉で加熱(700℃ぐらい)して ワックスをとかし、できた空間に熔かした金属を流し込みます。
冷えたら型を壊して取り出し、磨きます。ホワイトゴールドの場合は仕上げにメッキに出します。
そして出来上がったのが
長くなってしまいましたが、Rくん、あの指輪はこんなふうに作られたんですよ。
おかあさんは喜んでくれましたか?
かわいいお客様からのご依頼は、こちらもハッピーになる素敵な仕事でした。
小学生の彼のご希望はお母様へのプレゼントのリング。
実は少し前にお父様から、お誕生日と結婚記念日のお祝いに息子さんがお母様(奥様)にプレゼントをするというので力を貸してやってほしいとメールをいただいていて、この日父子でご来店いただいたのでした。
お父様(と言っても私より年下ですが 汗)は大阪でカフェを営業しておられるのですが、イタリア車好きのそのブログは以前から拝見していて、一度おじゃましてみたいと思っていたところでした。
(奈良の帰りに寄ろうと思ったのですが・・・)
車談義になるのを我慢しながら、息子さんとプレゼントするリングのデザインについてお話をしました。
出来るだけわかりやすく、簡単なスケッチを描きながらご相談して決めていただきました。
それを元に製作したのですが、その過程を依頼主さんにも見ていただくことにしましょう。
まず、デザインから製作方法を決定します。
今回はワックスで原型を作ってそれを金属に置き換える、ロストワックス法で作ることにしました。
チューブ状のワックスを鋸で切り出します。
ガイドになる線を入れて彫刻刀で少しづつ削っていきます。
先にリング部分を作ったのは全体の大きさのバランスを確認しながら作りたかったからです。
冷えたら型を壊して取り出し、磨きます。ホワイトゴールドの場合は仕上げにメッキに出します。
そして出来上がったのが
長くなってしまいましたが、Rくん、あの指輪はこんなふうに作られたんですよ。
おかあさんは喜んでくれましたか?
かわいいお客様からのご依頼は、こちらもハッピーになる素敵な仕事でした。
by studio_argento | 2010-03-13 16:45 | ジュエリー